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テキストの様に、仮想アドレスの3番を参照すると、ハードディスクのD番にプログラムがあるので、このままではプログラムは実行できません。

そこで主記憶の空き領域にハードディスクからデータを移します。

テキストでは、主記憶の6番が空いているので、ハードディスクのD番のプログラムを、主記憶の6番に移しています。

そして、マッピングテーブルの3番のフラグを1にして、ページ番号をDから6に書き換えます。

これで、主記憶の6番のProg B3がOSから実行可能となります。

このように、主記憶上にないページをハードディスクからもって来ることを、ページインといいます。

 

 

ページアウト

また、逆にハードディスクからページインしたいけれど、主記憶が一杯の場合は、主記憶に空き領域を作ってやる必要があります。

この際に、いずれかのページをハードディスクに移して空き領域をつくります。

テキストの例では、主記憶が一杯なので、主記憶の3番のProg C3をハードディスクのC番へ移しています。

そして、仮想アドレスの302番のマッピングテーブルを、フラグを1から0にして、内容を3からCに変更します。

これで、主記憶の3番が空き領域となります。

このように、主記憶のデータをハードディスクに移すことを、ページアウトといいます。

仮想記憶方式では、プログラムを実行しながら、必要なページは主記憶にもってきて、不要なページはハードディスクに残しておきます。

これにより、主記憶の容量を超えるプログラムであっても、必要なページをハードディスクから自動的にもってきて、見かけ上は無限の主記憶を使っていることと同じになります。

 

次に、プログラムの実行中に必要なプログラムやデータが主記憶にないことを、「ページフォールト」といいます。

このページフォールトが発生した場合は、先ほど説明したように、主記憶上の不要なページをハードディスクへ移して空き領域を作り、そこへハードディスクから必要なページを主記憶上へ移します。

ページフォールトが発生すると、このようにページアウトとページインが発生することになります。

ページイン、ページアウトの様に、主記憶とハードディスクとの間で、やりとりが頻繁に行われると、実行効率(スループット)が低下するこがあります。

このような現象を「スラッシング」と呼びます。

スループットは、別の講習で詳しく説明しますが、コンピューターの処理能力の指標の一つです。

また。ページアウトが発生する際に、主記憶のどのページをハードディスクに戻すかを決める方法を、ページ置き換えアルゴリズムといい、いくつかの方法があります。

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