日本にいる外国人で、富士山の名前を知らない人は殆どいないでしょう。日本で一番高い山でありその美しい姿ゆえ、近くで見たい!という外国人ファンもとても多いようです。
そんな富士山にまつわるエピソードです。
富士山
私の7階の家からも富士山が見えるので、毎朝ついその方向を眺めては、「今日はくっきり見える」とか「雪がたくさん積もった」など日々の変化を楽しんでいます。
日本語を外国人に教えていて驚いたことの一つに、男性生徒の殆どが富士山に登ることです。
そんな彼らに影響されて、私も数年前、初めての登山で無謀にも富士山に登ってしまいました。
真っ暗な夜中に足場の悪い岩場を上るのはとても辛かったですが、満点の星に手が届きそうに近かったのを今でも忘れられません。そして頂上から見たご来光は、それまでの苦しさや辛さをを吹き飛ばしてくれました。生徒達みんなもこの光景を見たんだなぁ...と、感激でした。
いつも思うことですが、外国人の彼らが、日本の色々なところに行ったり見たりして、私達日本人が気づかなかった、または忘れていた日本の良さを改めて私達に教えてくれます。
登山から帰ってきて、毎朝眺める富士山がより一層愛しくなりました。
富士山 Ⅱ
日本人の名前を呼ぶときには、名字に「さん」を付けて「〇〇さん」と呼ぶように、教えています。
「さん」を付けずに名字だけ呼ぶと失礼になるから、と説明していると、ある生徒が「それでふじさんなんだ!」と満面の笑みで言いました。
彼の話を聞くと、富士山は日本で一番高くて特別な山だから、ふじ に「さん」を付けて、失礼じゃない呼び方をするんだ、と理解したようです。
私はすぐさま、富士山の「さん」は山の意味だから、どんな山にも「〇〇さん」または「〇〇やま」と言う名前があるから、なにも富士山が特別ではないと説明すると、とてもがっかりした表情になってしまい、少し申し訳なく思いました。
そんな彼も日本にいる間、3年連続で富士山に登るほどの富士山ファンでした。
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