日本語教師として、外国人と接していて感じたこと、日本語のあれこれをご紹介します。
~~ませんか
「これからビールを飲みませんか」「一緒に映画を見ませんか」
一緒に何かしたい時に、この「~~ませんか」を使用して誘いますが、日本語を勉強する時「~~ません」を最初に否定形として覚えるので、否定していると思え誘っているように思えない人が多いようです。
誘っているなら「飲みましょう」「見ましょう」ではダメなのかと、よく聞かれます。
「~しょう」は一緒にすることがあたかも決まっているかのように感じられ、日本人には断りにくい印象を受けます。
相手が断る場合にも断りやすいように・・・それを考えて日本語は否定形「~~ません+か」で誘って相手の意志を確認します。
普通形の「飲みに行かない?」「映画を見ない?」も否定形と全く同じ形ですが、同じように相手が断りやすいように否定形の形を使用して誘い、相手の意志を聞きます。
さようなら
「Good bye」は「さようなら」と教えています。
以前レッスンが終わって、私が「さようなら」と言って帰ろうとすると、外国人にその言葉は先生しか言わない、と言われました。確かに私が友達や知人と別れる時は「じゃ、またね」「お元気で」などを使っています。
会社などでも「じゃ お先に」や「お先に失礼します」などを使用しているのではないでしょうか。現在では「さようなら」はもう永遠に会わない別れの時に使う言葉になってきているいるようです。
最近では「See you again」のように別れる際に、また会う日を楽しみにしているような言葉「じゃ また」や「また会おうね」などといった言葉のほうが多く使われているようです。
私達日本人が人との別れ際に、寂しい雰囲気より楽しい雰囲気を好むように変わってきたのかもしれません。それから私も「また、来週」と言って帰るようにしました。
お疲れ様です
この言葉も最近では使われ方が変わってきたようです。
本来は一緒に働いている同僚や仲間などが、大変な思いをしたり、大変な仕事をして疲れている時などに、その相手の疲れをねぎらう(いたわる)意味で使う言葉です。ただ最近では、会社ですれ違いざまに「お疲れ!」と言ったり、電話の最初に「お疲れ様です。例の件ですが・・・」と、相手の状態に関係なくあいさつのように使われるようになりました。
また、これと似た言葉で「ご苦労様」との意味の違いをよく聞かれますが、これは本来立場が上の人が同僚や部下に向かって 相手の疲れをねぎらう言葉ですので、立場が上の人には使いません。その点「お疲れ様です」は誰に対しても使えるとても便利な言葉です。
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